IFTAとは
国際テクニカルアナリスト連盟(The International Federation of Technical Analysts, 略称IFTA 非営利法人)は、1986年1月に米国デラウェア州でNPO法人として発足しましたが、その設立には当協会が深く関わっていました。
IFTA発足の2年前、1984年に米国の代表的なアナリスト協会の1つである市場技術者協会(Market Technicians Association, 略称MTA)の大会がモントレーで開かれました。そこに日本から当協会のメンバー16名が参加し、その時に開かれた会合でテクニカル分析の国際組織設立について話し合われました。
そしてIFTAが組織され、世界で最初の先物取引市場が開設された日本(*1)が、テクニカル分析においても最も歴史が古く(*2)、鉤足やローソク足などユニークな理論や手法など欧米諸国の知らない多種多彩な知的蓄積がある上、IFTA設立にも功績が大きかったことから、第1回目のIFTA年次総会は1988年秋に東京で開催されました。
日本、英国、カナダ及び米国2団体の計4カ国5団体を創立メンバーとして発足したIFTAは、9.11テロで当時世界貿易センタービル内にあった事務所が崩壊、収集した貴重な文献をすべて失う試練に見舞われましたが幸い人的被害は免れました。現在はメリーランド州ロックビルに事務所を移して、21カ国22団体が加盟する大所帯となりましたが、今後はアジアを始めとする新興国の参加を得て、ますます拡大するものと予想されています。
*1 1730年に大坂堂島に開設された堂島米会所において行われた帳合米取引が、差金決済など近代的な仕組みを整備した先物取引としては、世界最古のものとされています。
*2 1724年生れの本間宗久は、米相場で莫大な富を築きましたが、その当時、既に星足や碇足、鉤足などの価格の記録方法があったといわれています。ただし、本間宗久本人が著した書物には、罫線についての記述はないといわれています。ちなみに、米国の古典であるダウ理論をチャールズ・ダウが考案したのは1900年頃だと考えられています。
IFTAの概要
(1) 名 称
国際テクニカルアナリスト連盟
「The International Federation of Technical Analysts,Inc.」(略称IFTA 非営利法人)
(2) 設 立
1986年1月22日 アメリカ デラウェア州
(3) 本 部
アメリカ メリーランド州 ロックビル
(4) 会 長
Wieland Arlt, CFTe ® President
(5) 加 盟
21カ国22団体
Member Societies :21ヵ国22団体
日本、オーストラリア、エジプト、フランス、ドイツ、香港、インド、インドネシア、イタリア、レバノン、マレーシア、ニュージーランド、スカンジナビア、シンガポール、南アフリカ、スペイン、スイス、イギリス、アメリカ(2協会)、(申請中)カナダ、フィリピン
(6) IFTA会員総数
約7,240名 (うち、NTAA 2,958名)
(7) 資格認定者数
CFTe 2,932名 (うち、NTAA 501名)
MFTA 160名 (うち、NTAA 47名) ※NTAA人数は2023年3月末現在
(8) 主 な 活 動
① 年次総会 ・ 大会開催
第1回 | 1988年 | 東京 |
第2回 | 1989年 | ロンドン |
第3回 | 1990年 | シャトー・モンテベロ(カナダ) |
第4回 | 1991年 | メキシコシティ |
第5回 | 1992年 | ダブリン(アイルランド) |
第6回 | 1993年 | ニューヨーク |
第7回 | 1994年 | パリ |
第8回 | 1995年 | サンフランシスコ |
第9回 | 1996年 | アムステルダム |
第10回 | 1997年 | シドニー |
第11回 | 1998年 | ローマ |
第12回 | 1999年 | ナイヤガラ・オン・ザ・レイク(カナダ) |
第13回 | 2000年 | マインツ(ドイツ) |
第14回 | 2001年 | 東京 |
第15回 | 2002年 | ロンドン |
第16回 | 2003年 | ワシントン |
第17回 | 2004年 | マドリード |
第18回 | 2005年 | バンクーバー(カナダ) |
第19回 | 2006年 | ルガノ(スイス) |
第20回 | 2007年 | シャルム エル シェイク(エジプト) |
第21回 | 2008年 | パリ(フランス) |
第22回 | 2009年 | シカゴ |
第23回 | 2010年 | ベルリン(ドイツ) |
第24回 | 2011年 | サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ) |
第25回 | 2012年 | シンガポール |
第26回 | 2013年 | サンフランシスコ |
第27回 | 2014年 | ロンドン |
第28回 | 2015年 | 東京 |
第29回 | 2016年 | シドニー |
第30回 | 2017年 | ミラノ |
第31回 | 2018年 | クアラルンプール |
第32回 | 2019年 | カイロ |
第33回 | 2020年 | オンライン |
第34回 | 2021年 | オンライン |
第35回 | 2022年 | メルボルン |
第36回 | 2023年 | ジャカルタ |
② 資格試験の実施
毎年 第1次、第2次、第3次試験実施
③ 会報(UPDATE)の発行 など
※IFTAデータは2023年3月末現在