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NTAA 国際テクニカルアナリスト連盟(IFTA)加盟 日本テクニカルアナリスト協会 特定非営利活動法人(NPO法人)

第2次通信教育講座(例題)

例題1 テクニカル分析への導入部として、幅広くいろいろな角度からの知識を問う問題

テクニカル分析の長所と短所について、ファンダメンタル分析と対比して説明してください。
(400字以上800字以内)

答案作成のヒント:長所と短所を思いつくだけ数多く列挙し、それらが発生する理由や、欠点の克服法などについて、ファンダメンタルズ分析と対比しながら具体的に説明してください。

<模範解答例>763字

大雑把に言うとファンダメンタル分析では、株式時価総額は企業価値を反映したものと考えます。そこで、企業の現在価値や将来価値を推算することによって適切な株価位置を知ろうとする分析手法です。
一方、テクニカル分析では、株価は需給で決まり、現値を売られ過ぎだと思う投資家が多ければ、妥当な水準まで買われて株価は上昇し、逆ならば妥当な水準まで売られて下がると考えます。過去の株価や売買高の推移を分析して将来の株価を推測しようとする分析手法です。
テクニカル分析の長所は、分析対象である株価や売買高のデータがインターネットから誰でも容易に手に入ること、多くの手法はEXCELなどを利用して誰でも簡単に検証できること、モメンタム分析などでは主観が入らず誰でも同じ結果を得られること、価格変化の方向や行き過ぎを判断できること、投資家心理を推測できること、本質的な価値を含まない経済指標などの分析にも利用できることなどが挙げられます。
短所としては、現在の価格が本質的な価値から乖離しているのかどうかが分からないこと、価格変化の原因を知ることができないこと、一部の手法では分析者の主観が入りやすいこと、後付講釈になりやすいこと、全く正反対の判断結果となる手法が存在する場合があること、計算式などに合理的根拠を欠いている場合があること、テクニカル分析を重視する投資家の行動は時期や売り買いが同期しやすいことなども挙げられます。
ファンダメンタル分析では、何を買い、何を売るべきか、妥当な株価水準はいくらかという投資対象に関する情報が得られますが、テクニカル分析では、いつ買い、いつ売るかという投資タイミングに関する情報が得られます。現実の投資では双方の情報が必要であり、どちらか一方では、リスクを回避しつつ十分な収益を目指すことは難しいと考えた方が良いでしょう。

例題2 テクニカル分析の内容を、具体的に問う問題

移動平均線について概要を説明してください。(400字以上800字以内)

答案作成のヒント:その作成方法、特徴や利用方法、売買シグナル、長所及び短所、出現しやすいダマシと克服方法について説明します。また、類似する手法があれば、その類似点と相違点についても触れてください。

<模範解答例>789字

移動平均線(MA)は、1960年に米国のグランビルが株価と200日移動平均線の関係に注目して8つの法則を発表したことで世界的に普及しました。一定期間の価格を平均することで、その間の短期変動による凹凸を均し、価格推移の傾向を抽出することを狙っています。代表的な移動平均線には3種類あります。単純移動平均線(SMA)は、n日間の価格の合計をnで割って求めます。nは、日足では5、20、25など、週足では13、26、52など、月足では12、60などが良く用いられます。計算は最も簡単ですが、(n-1)/ 2だけ遅行するのが欠点です。指数平滑移動平均線(EMA)は、前日のEMA + 2 /(n + 1)×(当日価格-前日EMA)で求めます。直近の値ほど等比級数的に大きく反映され、SMAよりも遅行性が少ないのが長所で、海外では頻繁に用いられています。加重移動平均線(WMA)は、(当日の価格×n+前日の価格×(n-1)+……+(n-1)日前の価格×2+n日前の価格×1)÷(n+(n-1)+……+2+1)で求めます。直近の値ほど等差級数的に大きく反映され、SMAよりも遅行性が少ないのが長所です。一般に、価格が上昇するMAの上にあれば上昇トレンドにあり、価格が下降するMAの下にあれば下降トレンドにあると判断し、価格が上昇するMAを下回った時や下降するMAを上回った時は転換する可能性のある警戒期と判断します。価格とMAの代わりに、計算期間の短いMAと長いMAを使う場合もあり、短期MAが長期MAを上回るポイントをゴールデンクロス(GC)、短期MAが長期MAを下回るポイントをデッドクロス(DC)と言います。GCは上昇トレンド入りを、DCは下降トレンド入りを確認するシグナルですから、GCで買いDCで売るという投資戦略が考えられますが、短期間で上下を繰り返す相場では損失となりやすい点に注意が必要です。この他、価格のMAに対する乖離や短期MAの長期MAに対する乖離に注目したオシレーターも考案されています。

例題3 テクニカルアナリストが職場等で直面する実践的なケースを問う問題

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