ローソク足(陰陽足)のフォーメーション分析
ローソク足は明治30年代にダイヤモンド社が開発した日本式チャートですが、近年は欧米などでも「キャンドルスティック」として親しまれるようになりました。一定期間内の相場の動きを記録した足形としては情報量が多くて見易く、主として市場心理を判読するのに適しているとされています。
この中では陽線が強気、陰線が弱気を表しますが、一般的に上げ相場は6対4で陽線が多く、下げ相場ではその逆と言われています。足形は長いほど力強く、特にトレンドが出始めた時の大線はその後の方向性を示すケースが多くなります。
ローソク足そのものの形にも様々な名前が付けられて相場の方向性を示唆するシグナルとして利用されています。例えば先程述べた陽線でかげ(ひげ)のないものは「陽の丸坊主」と言われて騰勢が強いことを物語っていますし、陰線に上かげ(上方に出ているひげ)のあるものを「陰の大引坊主」と言って、反落の可能性が強いシグナルと捉えられます。これはざら場で上値をつけたものの、終値では陰線になったことから上値に抵抗が強いことを物語っているためです。
陰陽線は単線として十分意義がありますが、二本を組み合わせることによって更に市場心理の解読に有効なケースがあります。これをニ連線の分析と言います。
簡便法としては、これらのニ連線を合成する方法があります。合成は日足5本を週足に置き換えるのと同じ方法ですが、これによって単線と同じ方法での理解が可能となります。ただ合成は通常、相場のトレンド転換点などの節目で行い、分析や判断の補助に使うもので、すべてに当てはめてしまうと市場で起こっている事実から遠のいてしまう結果となるので注意が必要です。
※ 日経平均株価は日本経済新聞社の著作物です。