東野理事長あいさつ
日本テクニカルアナリスト協会(略称NTAA)は、テクニカルアナリスト資格を認定している日本における唯一の教育機関です。テクニカル分析を初めて勉強する人も、既に独学で勉強されている方も、基礎から正しい用語の使い方や適切な判断の仕方を体系的に学んでいただき、実際の投資に応用可能な知識を修得していただくための通信教育プログラムを提供しております。
NTAAは1978年7月、テクニカル分析の理論や関連書籍の保存、普及啓発活動を目的に、当時の配当割引モデルの第一人者であった住之江佐一郎氏(元立命館大学教授)を初代会長として、50名程度の任意団体として生まれました。
1980年代は日本で金融の国際化が進み、1986年にNTAA、MTA(Market Technicians Association=現CMT Association, 米国)、STA(Society of Technical Analysts, 英国)が中心となって、「国際テクニカルアナリスト連盟(略称IFTA)」が米国に設立されました。
IFTAはテクニカルアナリストの標準化を図るため、第3次レベルまでの資格試験制度を実施しています。現在、NTAAはIFTA公認で第2次レベルまでの資格試験制度を国内において日本語で実施しており、合格者にはIFTAと互換性のある資格を認定しています。
1999年から始めた資格試験制度の普及もあり、NTAAの会員数は1990年代半ばの200名程度から2000年始めには1,000名を超える規模に増加し、2003年7月に現在の特定非営利活動法人(NPO法人)に組織変更を行いました。
テクニカルアナリスト資格の認知度の向上とともに会員数は次第に増加し、2022年には証券会社などに所属するアナリストやストラテジスト、ファンドマネージャー、投資アドバイザーなどの金融プロフェッショナル、個人投資家などから構成される約3,000名規模の団体となりました。現在、IFTAには世界19カ国20団体の協会が加盟しており、会員総数は約7,400人(2022年9月末現在)です。NTAAの会員数が約4割を占めており、IFTA加盟協会では最大を誇る中核協会として存在感が高まっています。
NTAAはセミナーや講演会、イベントを東京中心に各地域で開催しています。しかし、2020年以降、コロナ架の中で活動自体が制約され、対面式の実施を制限しました。一方、Zoomを利用したWebinarの活用や、各教育部門などではオンライン会議を優先しながら年間の活動を行っております。
2022年は事務の合理化・効率化や利便性向上を図るために導入した、 “Myページ(Web書類サービス)“の登録推進を積極的に行いました。そして、当協会の核の部分である第1次通信教育講座について、2022年6月開講分よりWeb形式に全面的に移行しました。
今後は第1次資格試験のWeb化も進めてまいります。セミナーや講演会につきましては、状況が許すようであれば対面式セミナーを再開したいと考えています。
協会活動はボランティアで成り立っています。私の任期中は当協会の5年後、10年後のために、「新しい人材の発掘と育成」に力を入れていきたいと思っております。年間のイベントや事業活動に積極的に参加していただき、NTAAの活動の中心として動いていただけるメンバーの拡大や、IFTAや海外の各協会と共同活動を行っていける国際面での人材の育成も図っていきたいと考えております。
NTAAは初心者向けに広報誌「はじめの一歩 テクニカル分析ハンドブック」を発行しています。「投資」をためらう理由として、金融の知識がない、損をしそうで怖い、という声をよく聞きます。そういった知識がない方でも大歓迎です。これからテクニカル分析を学びたい方、資産運用を考えている方、金融機関や学校関係の教育担当の方など、どなたでもお気軽にお問合せください。みなさまのご参加、心よりお待ちしております。
2022年6月11日
理事長 東野幸利