移動平均線によるトレンド分析
米国のJ.E.グランビルは、それぞれの日から過去200日の価格の平均値を結んだ線と価格の推移を比較することで、その後のトレンドをある程度予測できることを発見しました。この平均値を結んだ線のことを移動平均線といいます。
グランビルは、平均値を計算する期間として長期予測向けに200日、中期向けに80日、短期向けに40日を推奨しましたが、現在では、より短期の価格動向を反映させるため、1週間の営業日数の近似値である5日、1ヶ月の営業日数の近似値である20日や25日を用います。
また、グランビルは、ある価格と移動平均線の推移の組み合わせの時には、有利なポジションの取り方があることを見出しました。これをグランビルの法則と呼び、全部で8パターンがあります。
この他、短期、中期、長期のそれぞれの移動平均線の位置関係に注目する使い方もあります。底這っている中期線を短期線が下から上に突き抜ければ、その後しばらく上昇が続くことが多く、これをゴールデン・クロスと呼んで注目します。逆に高値圏で上昇が鈍化してきた中期線を短期線が上から下へ突き抜ければ、その後しばらく下降局面が続くことが多く、これをデッド・クロスと呼んで警戒します。
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